不妊の原因と種類とは?失敗しない不妊治療

なかなか赤ちゃんができない・・・ 赤ちゃんが欲しくても、なかなか妊娠しない・・・という事はよくあります。

日本は先進国になり、晩婚化が進みました。その結果、女性が社会進出する機会が多くなり、出産をする年齢や結婚をする年齢が昔よりも上がっている傾向にあります。

そこで問題となっているのが、「不妊」です。時代は晩婚化になり、ひと昔前から変化をしていますが、女性の身体の構造は変わっていません。残念ですが、女性は妊娠ができる期間が決まっています。

今回は、男性と女性の不妊の原因について学んでいきましょう。


不妊治療は男女一緒に受けましょう

不妊の原因は男女両方にある

不妊治療は、男性は「泌尿器科」の医師、女性は「産婦人科」の医師が専門となって研究や治療をしています。

泌尿器科と聞くと、なんだか恥ずかしい病気になったときにだけ行くようなイメージがありますが、精子の研究や男性不妊の研究は「泌尿器科の医師」や「男性専門の不妊治療を行うクリニックの医師」がおこなっています。

不妊治療は、「生殖医療」「生殖補助医療」として夫婦を一緒に治療する必要があります。

これは、男性と女性の原因が50%ずつあるからです。不妊は、実は女性だけの問題ではありません。


男性の不妊原因とは

では、男性の不妊原因には、どのようなものがあるのでしょうか?

妊娠をするには、「精子」が「卵子」と結びつくまでの過程があります。精子を作り、射精をし、受精するまでの過程のどこかに問題や障害がある場合、不妊の原因となります。

 詳細
造精機能障害精巣で精子をつくることに問題がある
精路通過障害精子を運ぶ通路に問題がある
副性機能障害精巣上体、前立腺などに問題がある (精子の機能(運動率等)が低下する)
ED勃起がしづらい、膣内で射精ができない
その他染色体異常、遺伝的な問題、原因不明

この5つが大きな原因となります。原因が不明な時もあります。

男性不妊の多くは原因不明の造精機能障害精索静脈瘤が原因です。より精密な検査をすることで、どこに問題があるのか?について詳しく知ることができます。

では健康な精子というのは、どのような基準を満たしているものなのでしょうか?

健康な精子については、WHOが一定の基準を定めています。

 1999年2021年
精液量2.0ml 以上1.4ml 以上
精液量2,000万個以上/1ml1,600万個以上/1ml
精子運動率運動率が50%以上
前進運動精子が25%以上
運動率が42%以上
前進運動精子が30%以上
正常形態精子30%以上4%以下
生存率75%以上58%以上

このような指標があります。これは「下限基準値」といって、精子がこの値を、最低限は超えていないと、妊娠は難しいという指標です。つまり、「精子の最低基準」という事です。

WHOの基準では、DNAレベルでの異常についての検査などは含まれていません。

DNAが損傷している精子の割合や卵子に突入する能力である 「先体反応誘起能」が低下している場合、運動率や精子の濃度や量が正常だとしても妊娠しない場合があります。

産婦人科や病院で「精子に問題がない」と言われた場合、きちんとDNAレベルまで検査されているのか?聞いておくことが大切です。


女性の不妊原因とは

女性の不妊の原因には、様々な原因があります。
月経周期がきちんとしているか? 卵胞が育っているか? 排卵がきちんと起こっているか? 子宮に病気がないか? 年齢に問題がないか? どこかに問題がある場合、妊娠しない・・という事が起こります。

検査や治療を重ねても、「原因が分からない・・・」という事もあります。

不妊症の原因には大きく分けて、「排卵障害」 「卵管障害」 「着床障害」 「子宮頸管障害」などが考えられます。


排卵に問題がある場合

排卵がなかなか起こりにくい場合を 「排卵障害」 と呼びます。 「排卵障害」は女性の不妊原因の3割にあたります。

「排卵」とは、一個の「卵胞」が成長して、成熟し、やがて卵膜を破った卵子が卵巣の外に飛び出すことを「排卵」といいます。

排卵するためには、脳の「下垂体」という部分から分泌される「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「黄体形成ホルモン(LH)」がバランスよく分泌されることが大切です。

この機能に異常がある場合、排卵障害がおこってしまいます・・・

卵子がうまく「排卵」され、うまく精子と結びつかなければ、女性は妊娠をすることができません。
「排胞」 がうまく育たない原因には、卵巣機能に問題がある場合と、脳の視床下部や下垂体に問題がある場合があります。  


卵管に問題がある場合

卵管に問題がある場合

卵子の通り道である 「卵管」 が、途中で詰まってしまったり、細くなってしまっている場合があります。

卵子がうまく卵管に取り込まれないという、障害などが発生します。 クラミジアや子宮内膜症、腹膣内の炎症などが原因とされています。


不妊の原因のまとめ

不妊の原因について、いかがでしたか?女性や男性不妊の原因についてわかっていただけたかと思います。

不妊は男女両方に原因があります。男性はどうしてても、治療に前向きになれないかもしれません・・・しかし、赤ちゃんが欲しいと思っているならば、きちんと向き合う必要があります。

ぜひ、不妊治療を後ろ向きにとらえず、家族ときちんと向き合うきっかけになっていただき、前向きに治療に取り組んでもらえる方がひとりでも多く増えていただけたら嬉しいと思っています。

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