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「性機能障害」とは、最近増えている男性不妊の原因です。なんらかの原因で性交を行うことが困難な状態や射精ができない症状をさします。 「性機能障害」には精神的な理由や肉体的な要因があり、薬で治療できるものから、手術が必要なものまで様々あります。 性欲がわかない、膣内で射精できない・・・と言う症状は、男性にとってはかなり精神的なダメージを与えるものです。
今回はそんな、性機能障害についてご紹介いたします。
男性の性行為は「性的刺激」→「性欲がわく」→「勃起」→「性交」→「オーガズム」→「射精」→「陰茎弛緩」(萎えること)という流れで進みます。このどこかに問題があるのが、「性機能障害」です。「性機能障害」には以下のような種類があります。
原因 | 詳細 |
勃起障害 | ストレスや心因性、糖尿病などが主な原因 |
射精障害 | 逆行性射精、膣内射精ができないなどの原因があります。 |
原因不明 | 原因が特定できないが射精できない。 |
「性機能障害」は原因不明が約6割と言われています。それは、心因性の原因が多いからかもしれません。
男性の性器は、交感神経、副交感神経(骨盤内臓神経)、体性神経(陰部神経)の支配を受けています。
精神的、感情的な興奮や外陰部への刺激が中枢神経をとおり、勃起を誘発します(勃起神経)。勃起するまでにも身体の中では、様々な反応が起きているわけです。
そして精液が後部尿道に排出され尿道圧が高まり、陰茎筋群の収縮がおこり精液が体外へ射出されます(射精機能)。 かなり複雑であり、射精するまでには、心理的な反応や、肉体的、神経的な反応などたくさんの要因が含まれています。
勃起障害(ED)のことです。男性は女性をみて、感情が高ぶることで勃起しますが、それが起こらない状態といえます。男性にとってはかなりつらい状態といえます。
原因にはストレスなどによる心因性のもの、脊髄損傷などによる神経性の原因。血管性の原因があります。心因性でない場合は、バイアグラ等によって治療することができる可能性があります。
また最近ではザルティアのような連日投与で、根本的に治療するコンセプトの治療法も出ています。専門に行う医療機関の医師におたずねください。
勃起障害の原因 | 詳細 |
心因性 | 性的な興奮がない。ストレス・加齢による性欲の減退。 |
器質性 | 糖尿病、骨盤内手術後の副作用。 |
脊髄損傷による原因の場合、電流刺激による射精、精巣内から直接精子を回収する手術方法などがあります。
何らかの原因で射精ができない状況のことです。あるいは精液が出ない、タイミングよく射精できない状況のことです。
日本では早漏を治療する薬が売られていませんが、海外では販売されています。
症状 | 詳細 |
無射精症 | オーガズムに達しない状態です。交感神経が損傷するとこの症状が出やすくなります。 |
逆行性射精 | 射精時に膀胱側へ射精してしまう症状です。 |
早漏 | 射精するのが早すぎる症状。 |
遅漏 | 射精までの時間がかかる状況の事です。 |
膣内射精障害 | マスターベーションでは射精が出来るが、性交になると射精ができない。 |
不妊治療の現場では、遅漏の人や膣内射精障害の人が多くみられます。
付き合っているときはゴムをつけて膣内で射精ができたのにも関わらず、結婚して子供をつくる段階にきて、急に射精できなくなっている人も多くいます。
膣内射精障害は、男性だけでなく、女性にも精神的な影響を与えてしまいます。「なんで、私で射精ができないの・・・」と相手にプレッシャーを与えてしまう可能性があります。
心因性の射精障害は、じわじわと男女共に精神を削っていきます。原因不明の射精障害の場合は、気持ちが落ち込んでいたりするので、医師に相談してみるのも一つの手です。
性機能障害についてはいかがでしたか?
心理的な要因による、性機能障害もあるという事が分かっていただけたと思います。男性は夫婦関係の事を友人に気軽に話す文化はありません。そのため、一人で悩みを抱え込んだりしている人も多いのではないでしょうか?
不妊治療は夫婦で取り組むものです。一人で悩まず、パートナーに相談するなど心理的な負担を軽くすることはとても大事なことです。
ぜひ、性機能障害について知っていただき、不妊治療や男性不妊について正しい認識をしていただければと思います。