男性不妊一般検査(精索静脈瘤チェック、男性ホルモン血液検査等)
対象:
●精子検査の結果が悪く、精子検査だけでは見つけられない男性不妊要因を調べたい方
●精索静脈瘤がないかを調べたい
●射精障害・勃起障害でお悩みの方
精子検査だけではわかりえない男性不妊要因が無いかを検査します。具体的には、男性不妊原因の4割といわれる精索静脈瘤の有無を精巣の触診で調べます。どの程度精子に悪影響を及ぼしているかどうかを見極めるため、精巣での逆流の度合いを超音波で確認します。
精巣の超音波は臨床検査技師でも行うことができますが、当クリニックでは、精巣領域が専門である泌尿器科医師が、精巣の超音波検査を行います。静脈瘤が重症(グレード3)だった場合、手術適応があるか、左右両方の精巣の手術をするべきか等を、静脈径の太さや精巣静脈の逆流の程度を調べて慎重に判断します
目次
エス・セットの男性不妊検査の特徴
POINT
当院では、精索静脈瘤検診(精巣触診・超音波検査)は泌尿器科医師が行います。



エス・セットクリニック初診担当泌尿器科医師
(左からDr.佐々木、Dr.中條、Dr.青木)
当クリニックは精子の精密検査が可能な泌尿器科のため、既にレディースクリニック等で精子検査をしている場合でも、あらためて精子検査を受けていただきますので、初診の場合には、一般検査単独ではなく、男性不妊初診セット(男性不妊一般検査+基本精子検査)を選択していただいております。
一般検査の流れについて
男性不妊を専門とする医師がじっくり診察します。
問診
年齢、子供に恵まれない期間、過去にパ-トナ-が妊娠したことがあるのかなどについてお聞きします。精子に重大な影響を及ぼす要因である、パイプカットやソケイヘルニアの手術を受けたどうか、陰嚢が腫れたことがないか、前立腺炎と診断されたことがないかなどについてお聞きします。また勃起や射精の状態についてもお聞きします。高熱を出した経験やムンプス(おたふく風邪)ウィルス感染の有無についても確認いたします。
血液検査
貧血、肝腎機能、栄養状態、電解質、ホルモン( FSH、LH、テストステロン、フリーテストステロン、プロラクチン、E2)の値を調べます。体のどこかに異常があるとそれが原因で精子の数値が悪くなる場合があります。 FSHとLHは、脳下垂体から分泌されるホルモンで、テストステロンは精巣で分泌されます。FSHは、精巣を刺激して精巣で精子を作るよう促す作用があります。LHも精巣を刺激し男性ホルモンの分泌を促す作用があります。これらの検査値のバランスを調べることで精子形成に関係する機能の状態を把握します。
尿検査
尿糖、尿蛋白、潜血、赤血球、白血球の数値を調べます。この検査により、腎臓、膀胱、前立腺の異常の有無もわかります。精子の輸送路と、尿の通過路とは、尿道で重複する作りになっています。 そのため、尿道、前立腺などに炎症があれば、 精子の動きに悪影響を与える可能性もあります。とくに白血球が多く含まれている場合は尿培養をおこない、 炎症の原因となる細菌を調べます。
視診・触診・超音波検査
一部の染色体異常の病気に特徴的な外見の有無や体毛、恥毛の生え方をチェックします。過去に手術をした時に、精管などに損傷を受けている場合があります。へそから膝までのあたりに手術のあとがないかを確認します。
次に精巣、精巣上体、精管、前立腺について調べます。精巣の大きさをはかり、精子形成能を予測します。精巣上体と精管に触れて精子輸送路に閉塞がないかどうかを確かめます。精巣の大きさはオーキドメーターではなく、より正確性の高い超音波で計測します。超音波では他にも、精巣内部、精体、精管を観察し、男性不妊の約4割を占める精索静脈瘤の有無を確認します。年齢が40代に差し掛かった方には、必要に応じて腹部エコーも追加し、悪性の疾患がないか等も精査します。

※検査結果がそろうまでに1週間ほどかかります。
精子検査だけでは判明しない男性不妊の原因が見つかります
男性ホルモンが低下している場合には、ホルモンを向上させる薬を処方します。軽度の精索静脈瘤が見つかった場合には、血流を良くする漢方やコエンザイムQ10を高含有したサプリメントを処方します。その他必要に応じて身体に合った漢方を処方することもあります。薬物療法は、通常約3ヶ月周期(精子生成は75-80日程度の周期に合わせて)で治療します。
重症の精索静脈瘤が見つかった場合には、精子検査の結果やご夫婦の年齢や治療の状況に踏まえて、手術をすることがあります。この場合、精子が改善する確率は高く、一般的に5割から8割の確率で良くなることが多いと言われています。
射精障害の方については、いくつかのノウハウに基づいて治療します。
- 当院は完全予約制となります。
- 完全予約性のため、直接ご来院されての検査はお受けしておりません。あらかじめ電話またはメールでご予約をお取りください。
- お電話でのご予約が、最短かつ確実な予約方法になるためお勧めしています。