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精子無力症とは精子の運動率がとても低い状態のことです。 精子の運動率が低いというのは、精子が前に進む力が弱いということです。
運動率が42%以下の場合、「精子無力症」と診断されます。 前進する精子が30%以下の場合をいうこともあります。
正常な男性の精子は、運動率55%以上あるといわれています。
精子は上部の図のような形をしています。ミトコンドリアと呼ばれる部分が、精子が前進するために必要なエネルギーです。このエネルギーが不足していたりすると、精子の運動率や前進する力が不足してしまいます。
精子無力症は原因がわからないことが多いのが特徴です。環境ホルモン等の有害物質が影響しているなどともいわれていますが、結局のところ原因はわかっていません。
精子や精液の状態は、ストレスや食生活など様々な要因によって変化します。そのため、原因が複数ある場合も多いので、男性不妊について専門の知識がある医師に見てもらう方がよい場合があります。
後天的な原因としては、「精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)」などがあります。
左の動画は、正常な精子の動画です。運動率は60%です。
これが健康な精子です。見てわかる通り、元気で形がよく、運動率も高い精子ばかりです。
右の動画は運動率は8%です。いかがでしょうか?この状態になってしまうと、「精子無力症」となります。運動率も低く、精子の数も少なく、まったく動いていない精子もいます。2つの動画を比較してわかる通り、精子の数や運動率だけでも大きな違いが出てきます。
精子無力症と診断されたとしても、サプリメントを飲んだり、精索静脈瘤の手術を受けることで精子の数や運動率が改善したというケースはたくさんあります。CoQ10のサプリメントでも精子の運動率が改善しない場合、高濃度Lカルニチンを飲むことで運動率が改善することもあります。
不妊治療をしていて、ほかのクリニックや病院で「精子無力症です」と言われても、あきらめる必要はありません。不妊の原因は、男女に両方あるので、不妊で悩んでいる場合は、必ず男性も女性も両方を調べるようにしてください。
運動率が高く、精子の数も基準よりも高いにも関わらず、妊娠しない・・・というケースもあります。精子は運動率が高く、精子の数が多いだけでは、「よい精子=妊娠する力がある精子」 とは言えません。
精子には、DNA情報が入っている場所や、ミトコンドリアと呼ばれるエネルギーがあります。精子が運動するうえで、ミトコンドリアはとても大事な役割をはたしています。ミトコンドリアの状態を観察することがとても重要です。
「緑色蛍光検査」という方法を使うと、左の写真のように、ミトコンドリアが正常であるかどうか?検査をすることができます。
健康な精子は上の写真のように、緑色に「ミトコンドリア」が光ります。しかし、健康でない精子は、ミトコンドリアがきれいにうつらず、運動も活発ではありません・・・
生活習慣の改善からサプリメント療法まで個人個人に合った治療方法で精子無力症は改善しやすい男性不妊の一つです。精子無力症を指摘された場合には、まずは男性不妊専門医院で、精子の状態を詳しく調べて、治療が可能であるかを相談することをお勧めします。