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造精機能障害とはどんな病気なのか?
男性不妊の原因には様々なものがあります。その中でも「造精機能障害」は男性不妊の約9割を占めるといわれています。
文字通り、精子を造り出す機能自体に問題があり、ただしく精子が作れない状況です。造精機能障害には、「乏精子症」や「非閉塞性無精子症」などがあります。造精機能障害には、先天性と、後天性がありますが原因がわからない場合が多く、突発性の場合がほとんどです。
「乏精子症」は造精機能障害のひとつです。
最も一般的な造精機能障害の症状ですが、原因が分からない症状の一つでもあります。男性の精子の問題については原因不明なものが多く、さらなる研究が必要な状況でもあります。
精子の数が1ml中1,600万未満の場合、「乏精子症」と診断されます。
この精子の数(1ml中1,600万未満)は、WHOの基準です。
「乏精子症」は精子の数で判断をしますが、ひとつ注意が必要です。
精子の数は、変化が激しい事をご存知でしょうか?精子の数を検査する場合、医師から「精子検査は2~3回ほど受けてください」と言われる可能性があります。
同じ人でも、体調の違いなどにより、かなり変動があります。
1回目の検査で精子の状態がよくなかった・・・と言ってがっかりする必要はありません。精子の検査は2回以上受けるようにしてください。
病状や状況によって違いますが、「乏精子症」の治療には、ホルモン療法や漢方を使う治療方法があります。
ホルモン療法では、クロミフェン製剤という薬を処方します。クロミフェン製剤だけではなくビタミンEを一緒に摂取する場合もあります。治療の効果については、体調や、年齢など人によって違うので、当たり前ですが効果がある人もいれば、効果がない人もいます。
ホルモン療法はちょっと・・・という方は「漢方」を使った方法がオススメです。
最近では、コエンザイムQ10、亜鉛等の入ったサプリメントを飲むことで精子が改善されることも分かっています。
さらに、「乏精子症」の原因として、精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)である可能性もあります。精索静脈瘤は男性不妊の約40%の原因と言われています。
精子の数が少ないといわれた場合は、精子検査とあわせて精索静脈瘤の検査をおこなってみるのもよいかもしれません。
造精機能障害の原因の一つである、精索静脈瘤。
精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)にはグレードがあり、自覚症状があまりないので、気がつくのが遅れてしまう場合があります。
精索静脈瘤とは精巣から心臓にもどる静脈内の血液が逆流してしまい、精巣のまわりに静脈のこぶができてしまう状態のことです。
男性不妊の40%が精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)と言われています。
非閉塞性無精子症(NOA)の場合、精管に閉塞がなく、射精した精液に、精子がまったく見られない状態をいいます。何らかの原因で精子を作る能力が低下し、無精子になった状態です。
精巣内で、わずかに精子がいる場合(成熟停止)と、まったくいない場合(セルトリ細胞単独症)の2種類があります。精巣でもほとんど精子を作っていないため、顕微鏡を用いた手術であるMicro-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収法)による精子採取が必要になります。
精巣を切り開き、精子がいそうな(太く白濁している)精細管を探して摘み取って、その中から精子(精子細胞)を探し出します。精巣からとってきた精子は、いったん凍結保管しておき、レディースクリニックと連携ののちに、顕微授精に使用することになります。
大事なのは、精子を凍結融解する技術になりますので、精子を扱う技術力の高い施設を選ぶことが重要になります。