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不妊治療には常に不安が付きまとい、精神的にも身体的にも負担を感じてしまいます。妊活には自身の体調も重要となってきます。深く悩んでしまい、メンタル不調や体調不良を起こしてしまわないように、うまく不妊治療と向き合うことが必要です。
ここでは不妊治療の悩みや不妊うつについて、対策等を紹介いたします。
不妊治療を受けている夫婦の割合は年々増加傾向にあります。
2015年の国立社会保障・人口問題研究所によれば、日本では不妊を心配したことのある夫婦は3組に1組を超えており、過去の調査にくらべて、不妊の検査や治療経験のある夫婦の割合は上昇傾向にあります。
日本産科婦人科学会のまとめ(※)によると、高度不妊治療で子どもを授かる割合は、治療あたり12.9%です。年齢別にみると、30歳では21.8%ですが、40歳になると9.8%になり、年齢があがるにつれて割合は下がっていきます。※2021年 日本産科婦人科学会ARTデータより
近年、男性不妊という言葉も知られるようになってきました。男性不妊の原因としては性機能障害、精子の数や運動率の低下などがあります。当院にも年間約1,300名の方が精液検査をされに来院されています。
すべての方が、治療すれば妊娠できるわけではありません。妊娠に到達できない方もいます。「不妊治療はゴールの見えない治療」であり、不安や悩みを抱えている方がほとんどです。
不妊治療は検査から始まり、それぞれの原因に合わせて「タイミング法」「人工授精」「体外受精」などの治療を受けることになります。高度な治療に「ステップアップ」すると一般的に費用が高くなり、体外受精や顕微授精は1回あたり数十万円かかります。
一方で2022年4月から、不妊治療にかかる費用が保険適用となりました。不妊治療を保険診療でうけることができる人の条件は、治療によって違います。タイミング法と人工授精はどなたでも保険診療をうけることができます。体外受精・顕微授精は、女性の年齢や適用回数に条件が定められています。
当院では一人でも多くにご来院いただき、より少ない費用で効率的に出産できるようサポートさせて頂きたいと思っています。最近では人工授精で妊娠できなかったため、顕微授精反復不成功になるリスクを前もって知るために当院の高精度精子検査Bコースを受けるご夫婦が増えてきました。
「精神面で負担が大きい」「通院回数が多い」「体調、体力面で負担が大きい」という理由から、仕事と不妊治療の両立は難しいのが現状です。
不妊治療を行なったことがある(または予定している)人の中で、「仕事と両立している(または両立を考えている)」という人の割合は、約53%。一方で、「仕事と両立ができなかった(または両立できないと考えている)」人は約35%。
さらに不妊治療経験者のうち16%の方が仕事と両立できずに離職していることが厚生労働省の調査で明らかとなっています。しかし、不妊治療にはお金もかかるので、離職すれば解決するというわけではありません。
そういった傾向を踏まえ、厚生労働省が『不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック』を作成し、自由にダウンロードできるようになっています。職場での配慮や管理職の対応のポイント、不妊治療を受ける方への情報提供なども記されています。
最近はブログやTwitterなどのSNSを利用して不妊治療について発信している人が増えています。情報が入手しやすくなったことは大きなメリットに感じられます。一方で、発信元がよくわからない情報やサイトによって意見が違う情報など、調べれば調べるほど正しい情報がわからなくなり、なにを信じればよいのか悩んでしまうことも増えてしまいます。
当院では毎月1~2回、不妊治療の基本情報や不妊治療をより賢く進めていただくための有益な情報(不妊治療をうまく成功させるためのエッセンス等)をお伝えすることを目的とした不妊勉強会を行っています。正しいのかわからない情報が多くて悩んでいる方に、現在の不妊治療の問題点や最新の不妊治療事情などを、プロの眼から見た視点で、本音を交えた分かりやすい説明をしています。
他にも、「子どもはいつ?」「孫の顔が見たい」などの親や世間からのプレッシャーや、治療による身体への負担、パートナーとの価値観のズレなど様々な悩みが生じてしまうのが不妊治療です。
不妊うつとは、不妊治療に伴って抑うつ症状などの心の不調を生じてしまい、うつ病あるいはうつ状態となってしまっていることを指し、不妊ノイローゼと呼ばれることもあります。
女性だけでなく男性も発症する場合があり、体外受精や顕微授精で妊娠判定検査の結果が出たあと、うつになる人は、女性は4人に1人、男性は10人に1人※というデータもあります。
※欧州ヒト生殖学会(ESHRE)「心理社会的ケアガイドライン」より
✅妊娠への焦りが抑えられない
✅将来が不安で突然涙ぐむ
✅イライラしてパートナーにあたりたくなる
✅ぐるぐるいつも同じことを考える
✅自信がなくなり、自分を否定してしまう
✅以前のようによく眠れない
✅子供を持つ家族に対してイライラしてしまう
✅妊婦をみると情緒不安定になる
✅パートナーの感情についていけなくなる
✅排卵日に緊張してしまう(ED)
1.一人で悩まない。パートナーや家族、信頼できる人に悩みを打ち明けましょう。
身の回りの人に相談しにくいという方には不妊専門相談センターもあります。2.妊活のことを考えない時間を確保する。趣味や旅行に時間を費やすなど、息抜きできる時間を確保しましょう。
3. SNSなど不安や悩みを吐き出せる場所を見つける。匿名で不安や悩みを発信でき、同じ悩みを持つ人を見つけられます。
4.医師や専門カウンセラーに相談する。治療のことだけでなく、心配事がある場合は主治医に相談しましょう。ストレスが体調や妊活に影響を及ぼしてしまう場合もあります。
5. パートナー同士で協力できるように、価値観や意見をすり合わせておく。不妊治療は夫婦で行うものです。予算や病院選び、いつまで治療を続けるかなどパートナーと話し合うことも重要です。
不妊治療をしている方々ほとんどが悩みを抱えています。一人で思い詰めてしまうと悩みがストレスとなり、体調に影響を及ぼし、不妊に繋がるという悪循環に陥ってしまう可能性があります。不妊うつにならないように不安な気持ちや悩みを吐き出せる場所を見つけ、時には治療を休むこと、そして治療のことを考えず自分の時間を楽しむことも重要です。
当院では、患者様の早期妊娠を目指すため精子検査の重要性を発信しています。
例えば精子に問題が無いといわれてきたにもかかわらず、10回以上も顕微授精を失敗しているご夫婦は隠れ造精機能障害の可能性があります。もしも苦しい気持ちが強いなら一度立ち止まって相談に来ませんか?顕微授精をする前に、ご主人の『精子の状態』を精密検査で把握し、精子の質の低下をできる限り改善することが、早期妊娠を実現する近道だと当院は考えています。
また、男性機能や精子検査についての悩みは婦人科では相談しにくいと感じる男性も少なくありません。当院で男性不妊診療を担当するのは泌尿器科の男性の医師ですので、打ち明けにくい悩みやご相談も診察内で直接医師にしていただけます。普段お仕事をされている男性でも通院しやすいよう、土日祝日もご案内が可能です。日によっては平日夜のご案内も可能ですので、お気軽にご相談ください。