都営新宿線岩本町駅A6出口徒歩10秒
秋葉原駅昭和通り口徒歩4分
日本では、不妊治療・妊娠治療を選択するカップルが毎年増えています。女性の初婚年齢は29.1歳と晩婚化が進んでいます。卵子の『老化現象』のため、35歳を超えると妊娠しにくい状態となることが明らかになっており、これまで以上に不妊に悩むご夫婦が増えています。
夫婦の35%が子を作れずに悩みをもっており、18%は不妊治療へすすむといわれています。不妊治療には種類があり、その中でも増えているのが「顕微授精(けんびじゅせい)です」。タイミング療法や人工授精でもダメだった場合、体外受精や顕微授精をすすめられます。
では顕微授精とはどのような治療でしょうか?
顕微授精は、『妊活の最終手段』と言われています。
卵子に1匹の精子を注入して授精させる方法を、顕微授精(ICSI、卵細胞質内精子注入法)と言います。
人工授精をしても子供ができない・・・。妊娠しない・・・。
というご夫婦などが「顕微授精」を事実上、最後の不妊治療として選びます。
顕微授精の歴史は浅く、まだ25年ほどしかたっていません。しかし、不妊症の夫婦の5組に1組が「顕微授精」を選んでいます。5組に1組という割合は、かなり高いと言えます。
精子の質などにもよりますが、体外受精(IVF)よりも顕微授精の方が、受精の確率は高くなるといわれています。
しかし、人によっては「顕微授精」を何度もためしたが、だめだった・・・という方も多くいらっしゃいます。
不妊には男性側にも原因があるため、男性側の精子の状態(運動率や精子の数)が極端に良くない場合は、いきなり顕微授精をすすめられることがあります。 「精巣」から直接精子を回収する手術をした場合など、精子の数が著しく少ない場合などは、顕微授精が唯一の選択肢になります。
体外受精は、卵子の入った容器に選別された良好精子を振りかけて自然に受精するのを待ちます。
一方で、顕微授精は、胚培養士が良好として選んだ1匹の精子を、細いガラス針の先に入れて、顕微鏡で確認しながら卵子に直接注入し、人為的に受精を行います。
つまり、体外受精は精子が自力で卵に突入し、卵との力で受精が起こるため、より自然に近い受精となります。顕微授精は人工的な技術を用いて受精させるため、この点が大きな違いといえます。
日本生殖医学会の報告によると、顕微授精による受精率は50〜70%と言われています。人為的に受精させる分、体外受精に比べて高い受精率を示しています。
精子、性感染症について一通りの検査をうけることができます。
2022年4月より体外受精・顕微授精が保険適応になりますが、年齢上限のある回数制限が設定されます。貴重な6回の回数制限(40歳以上は3回)をムダにしないためにも、精子の状態を詳しく知ることはとても重要です。
当院にはこれまで精液所見に問題がないと言われたにもかかわらず、顕微授精反復不成功のご夫婦が多くご来院されます。ご主人の精子の状態を詳しく調べると、様々なタイプの「隠れ精子異常」が高頻度で見つかります。
顕微授精をするには、よい精子を選ばなくてはいけません。
顕微授精をする場合、質のよい精子を見分けることは非常に大切です。 WHOの定めている精子の基準は、妊娠をするための最低限の値であり、運動率や、精子の数など、WHOの基準に達しているからといって、必ずしも顕微授精や体外受精が成功するとは限りません。
顕微授精、体外受精をする場合、保険が効かないため金額もかかります。 なるべく妊娠率を上げ、より少ない回数で治療を済ませるためにも、事前に精子精密検査をして、顕微授精がうまく行くかどうかの見極めをできるだけお勧めします。
当クリニックでは、DNAに傷の無い良好精子群を選別技術があるので、事前の精子精密検査で良質な精子が確保できる見通しが立っている場合には、かかりつけの先生の許可が得て、利用することも一つの方法だと思います。