都営新宿線岩本町駅A6出口徒歩10秒
秋葉原駅昭和通り口徒歩4分
精子無力症とは動いている精子が少ない状態です。
精子の運動率がWHOの定める基準値(42%)を下回っていると精子無力症と診断されます。
過去の精液検査で精子無力症(精子の運動率に問題がある)と診断をされてしまった方には、男性不妊初診セットまたは男性不妊スタンダードセットの受診をおすすめしています。
重要なことは「運動精子は良い精子とは限らない」いう点です。精子が動いていても、内部のDNAが断裂している(妊娠に至らない)ことがあります。「精子に問題がない『良く動いている』と言いわれているのに不妊治療が長引いている。」の方は、こういう病状が隠れていることがあります。DNA損傷精子を遠心分離で排除し、良質な運動精子の割合を調べることをお勧めします。この評価は、簡易精子検査(健保適用)には含まれていません。当クリニックでは、良質な運動精子を細かく評価する精子検査を行なっています。他の項目と一緒に行なう、各種セット検査の用意があります。
精子は体調によるコンディションの影響を受けやすいため、生活指導・食事指導・運動指導により、精子にとって良いこと悪いことをアドバイスし、体調面から男性不妊改善を目指します。その他の治療方法としては以下のものがあります。
✅サプリメントによる抗酸化療法
エスセットクリニックでは精子無力症の治療として、強力な抗酸化作用があるコエンザイムQ10をメインとしている総合的なサプリメントAQ10、L-カルニチンを用意しています。
さらに程度が重い場合や患者さんの年齢が高い(30歳代以上)場合は、長命草という沖縄産の良質なポリフェノールを含有する薬草のサプリメントを併用します。
✅クロミフェン
男性ホルモン値が低いことが原因と考えられる方には、クロミッドを処方しています。性腺刺激ホルモンの分泌を促す薬剤です。一般には女性に対して排卵誘発剤として用いられます。クロミッドを服用される方は服用開始から1か月後にホルモンの検査と肝機能検査で効果と副作用のチェックを行ない、状態に応じて、内服量の加減、調整をしています。
精索静脈瘤が原因と考えられる方には、精索静脈瘤の治療を行ないます。
精子と精索静脈瘤の程度から治療方針を決定します。
漢方薬及び前述のサプリメンをはじめ、手術による根治療法も多く行われます。
受精能力のある精子(卵子の相手がつとまる精子)は射精精子全体の中の一握りの精子です。土の中の砂金のようなものです。「精子なんてたくさんいるんだから、何回かの行為で精子のどれかが、卵子にたどりつけば妊娠するんじゃないか。」と思いがちですが、そうではなく「一握りのエリート精子のために、ダメもとで大量の精子を提供している。」という解釈が正しいのです。
精子は一握りの勝者を決めるトーナメントを毎回繰り広げていることになります。実力に運も必要です。卵子の立場から言えば、高いクオリティの赤ちゃんをこの世にもたらすというミッションを達成するためには、一握りのエリート精子とだけ受精を成立させるということになります。つまり妥協のない精子選別を体内で行っているのです。
したがって普通に妊娠することがそもそも奇跡的な事象なのです。
男性不妊に対する正しい知識を身に着けて早期の妊娠を目指しましょう。
監修医師 中條 弘隆 |
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エス・セットクリニック院長 男性不妊外来を担当 精子精密検査ができる国内初の男性不妊専門医院であるエス・セットクリニックが2012年に開院した当初より参画し、 延べ8000人以上の男性不妊診療に従事してきた。 日本泌尿器科学会専門医。
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