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精子精密検査と高精度な精子選別
~顕微授精を何度も失敗しないために~

 

この度は、当院のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

体外受精・顕微授精が保険適応になりましたが、回数制限があります。この6回の回数制限(40歳以上は3回)内で妊娠するためにも、精子の状態を詳しく知ることで、その後の妊活を有利に進めることができます。すでに6回の治療が終わり、自費での治療をはじめるご夫婦も増えています。

当院は、2012年に精子精密検査ができる日本初の男性不妊クリニックとして開院し、おかげさまでこれまで12000組をこえるカップルの診療をさせていただいております。男性不妊専門の泌尿器科が少ないこともあり、また当院独自の高精度に精子選別する技術があるため、大変ありがたいことに全国からご来院いただいています。
当院にはこれまで精液に問題がないと言われたにもかかわらず、顕微授精反復不成功のご夫婦が多く来院されます。ご主人の精子の状態を詳しく調べると、下図のような様々なタイプの「隠れ精子異常」が見つかることがあります。

DNA損傷精子

精子に問題がないと言われてきたが、顕微授精を10回以上不成功。精子精密検査をするとDNAがひどく損傷した精子が大半を占めていた。

頭部細胞膜検査

精子頭部の細胞膜が弱いと、傷がつき有害物質が入り込みます。そのすぐ下にあるDNAが損傷を受け正常な受精が困難になります。
赤○は精度の高い選別後も、細胞膜に傷がある精子

顕微授精で使用する精子は、「元気よく泳ぐ良好精子」というこれまでの選定基準では不十分で、精子精密検査各項目の基準をクリアしているかどうか、事前に精子妊孕性(妊娠させる能力)の詳細情報を取得しておくことが有利になってきます。
事前に精子精密検査をすることで、精子側からの成功確率を知ってから、女性の体に負担のあるホルモン療法、採卵を伴う顕微授精への進むことが可能となります。『精子のDNA損傷』や『精子頭部細胞膜損傷』が基準より悪い結果の場合には、妊活が長引いてしまうことがあります。

不妊治療は終わりが見えない治療です。採卵は手術であり、排卵誘発も含めて何度も繰り返すことで、妻の身体に大きな負担を強いることになります。また都度高額な治療費を要します。現在では、不妊原因は男女半々といわれますが、長い間体外受精等で妊娠できなかったご夫婦においては、実は男性側の原因が8割なのです。自分の精子が悪いにもかかわらず、妻につらい負担をかけてしまうようなことがないように、まずは精子精密検査でご自身の状態を調べてみませんか。一度の検査で多くの情報が得られます。

「 卵が先 」から「 精子が先 」へ (精子側で勝ち目があるから、排卵誘発、採卵する)
~安全で効率的な顕微授精をしたいご夫婦のために(流産・奇形児出産リスクの低減)~

これまでは、精子に関する情報がなかったため、言葉はわるいですが、実際のところ精子が良いのか悪いのかはっきりわからない状態で顕微授精を始めているともいえる状態でした。

とにかく精子を卵に入れさえすれば、受精、妊娠が可能であるというのはあくまでもイメージです。実は卵と精子の状態が一定レベル以上であったから受精したのです。

これまでは、受精に使用する選別した運動精子に潜む精子異常を検査する方法がなかったので、最終手段としてひたすら顕微授精を反復治療するしかありませんでした。

開院から10年間の期間を経て、精子詳細情報を得るための臨床検査、精子精密検査が国内で初めて当院に整備されました。今後は、詳細な精子情報を事前に入手した上で、ご夫婦に最適な治療法を安心して選択していただけます。

精子に問題が無いといわれてきたにもかかわらず、10回以上も顕微授精を失敗しているご夫婦は隠れ造精機能障害の可能性があります。もしも苦しい気持ちが強いなら一度立ち止まって相談に来ませんか?努力の仕方が間違っている場合もあります。

『精子にこんな異常を抱えたまま、何度も顕微授精を繰り返していたのか・・・』

とがくぜんとされるご夫婦もいます。最近では人工授精で妊娠できなかったので、顕微授精反復不成功になるリスクを前もって知るために、Bコースを受けるご夫婦が増えてきました。

顕微授精しか選択肢がない中で、精子の状態が厳しい状況の場合には、少しでも顕微授精の成功確率が上がるよう、精度の高い精子選別法で選り分けたエリート精子を、技術の高い提携先レディースクリニックに持ち込んでいただいています。流産を繰り返したり顕微授精がなかなかうまくいかない方を中心に、提携先のレディースクリニックから精子選別依頼をいただいています。すでに6800件の精子選別実績があり、下記のような成功事例がたくさん出てきています。

『これまで胚盤胞まで行かなかったのに一回の選別で妊娠することができた・・・』
『8週目、10週目で2度の流産があったので、今回ダメならあきらめようと思っていたけど妊娠した・・・』

顕微授精をする前に、ご主人の『精子の状態』を精密検査で把握し、精子の質の低下をできる限り改善することが、早期妊娠を実現する近道だと私たちは考えています。精子の質の低下は、高品質な精子選別技術である程度補うことができます。並行して、当院開発の男性不妊治療用サプリメントで精子の質の底上げもはかります。

一人でも多くにご来院いただき、より少ない費用で効率的に出産できるようサポートさせて頂きたいと思っています。

※2023年2月末までにBコース検査を受診される方は特別価格12万円(税別)になります。

当院の精子選別

当院選別のメリットのイメージをご紹介します。

当院選別前

細胞膜損傷、DNAに傷がある精子が大半を占める

DNA損傷精子等問題のある精子が大半を占めている状態のため、このまま顕微授精を実施してもうまくいく見込みが低い状態です。

当院選別後

選別の工程でDNA損傷精子を除去出来ている。細胞膜正常、DNA正常の精子が大半を占める

選別前の精子の質は不良だが、選別後にDNAに傷のない良好精子が確保できるケース。
このケースでは選別前後で良好精子を穿刺できる確率の上昇に貢献できると考えられます。

  • POINT1 精密な精子検査で質が把握できているからこそ、カシコク妊活ができる。顕微受精の成功率を見極めてから治療開始する。

体外受精・顕微授精を推奨できる水準にあるかを、精子のDNAが損傷している度合い等から判定

精子濃度(精子数)や運動率に問題がなくても、精子をDNAレベルで調べてみるとDNAに傷がたくさんあることがあります。この場合、胚の発生停止や流産をしてしまうことがあります。

下の右側の写真は、卵子に一匹の精子を注入する顕微授精を何度も繰り返しても妊娠しなかった男性の精子です。元気な精子の中にもDNAに数か所の傷があるものが混ざっていました。このような精子が多く存在していると初期流産につながりやすく、正常な妊娠ができないリスクが高まります。

エス・セットクリニックでは、通常の体外受精等に使用できるレベルにまで選別した運動精子を検査し、精子のDNAが損傷している割合を検査します。選別後でDNAの損傷していない精子の割合(陰性率)が60%以上が体外受精を推奨できる最低ラインとしています。逆に60%を大幅に下回る場合には、合格ラインまで精子の質を高める治療を行います。

精子の数や運動率に問題がなくても、精子の卵子に突入する能力(先体反応)の程度が著しく低い場合があります。この場合、精子が卵に自力で突入し受精させる能力が低いため、選別して得られた精子が穿刺注入できるレベルの高品質な精子ではないと判断される場合があります。

精子が自力で卵子に入っていく体外受精では、精子の運動性に加えて先体の機能が非常に重要になります。

選別精子を検査し、良好精子数とその運動率、精子のDNAの損傷レベル、先体反応誘起能、耐凍結能力等を総合判断し、これから体外受精をする場合はその成功率について包み隠さず説明します。

顕微授精反復不成功例となる可能性が高いことが示唆される結果が出た場合には、可能な治療を勧めます。

DNA損傷精子比較

※2022年7月より高精度精子検査Bコースがアップグレードしました。DNA損傷検査とともに最も重要な検査項目である『精子頭部細胞膜検査』が追加されました。これにより元気に泳いでいても細胞膜が弱い、顕微授精に不向きな精子が多くいるかどうかが一目瞭然でわかるようになりました。他にも、新たな染色法により精子頭部空胞が鮮明に観察することが出来るようになった『精子頭部空胞検査』や『精子頭部外周形状、尾部形状検査』が追加されます。

●精子頭部細胞膜検査【新Bコース】

新たにBコースに追加された精子頭部細胞膜検査は、DNA断片化検査とともに、重要な精子精密検査です。

精子は、細胞膜のすぐ内側にDNAがあります。精子の細胞膜が傷つくと、周りから有害な物質が細胞内に流入し、DNAを傷つけることがわかりました。

顕微授精を繰り返しても妊娠できなかったご夫婦に、精子は元気よく泳いでいるのにDNAがひどく切れているタイプの方がいます。これは、頭部の細胞膜だけが傷ついたため、運動性は保たれ、元気よく泳いでいたと考えられます。元気に動いている精子を選んでいたにもかかわらず、DNAが切れてしまっているのです。

この検査では、頭部の細胞膜に傷がある精子は赤く、傷がない精子は青く染まります。ご自身の選別精子の細胞膜が強いのか弱いのかが視覚的に一目瞭然でわかります。

精子頭部細胞膜検査【新Bコース】

赤〇:細胞膜が破れているため赤色に染まった精子
青〇:精子頭部に空胞を認めるものの、細胞膜は正常な精子


  • POINT2 精子に勝ち目があるから、安心して採卵する。厳選した良好精子をレディースクリニックへ持ち込みARTの成功率をさらに向上させる。

Bコースの結果、顕微授精での成功率を高めるため、良好な精子を選別し使用することを推奨しています。

精子1匹を卵子に注入する顕微授精は最も合理的な方法です。ただ、母子ともに安全かつ健康な妊娠のためには、卵子に自力でたどり着ける精子と同品質の精子が求められます。本来であれば女性の体内で自然に行われるレベルの精子選別を、人の手で代行する必要が出てきます。

当院では、自然淘汰を人工的に代行し、淘汰を乗り越えた運動精子に選り分け、レディースクリニックに持ち込めるように処理します。選別精子に耐凍性があれば、精子が少なくても、良好精子の「精子の貯金」をし、ARTに臨むことも可能です。

これまでに6800組のご夫婦に『無菌・良好精子バンキング』をご利用頂いております。一室一検体での運用のため、1日限定2件で採卵当日に持ち込む精子の選別を行っています。


  • POINT3 保険適応で受けられる6回(40歳以上は3回)以内に妊娠・出産に持ち込む可能性を高める

2022年4月より体外受精が保険診療で受けられるようになります。それと同時にこれまであった特定不妊治療費は撤廃されます。一人の女性が体外受精を保険で受ける制限回数である6回のうちに妊娠成功ができるような戦略が必要です。

体外受精や顕微授精を行う場合、通常採卵日に卵子が採れた後、採精した精子を使用します。精子の状態が射精のたびに大きく変わる人もいます。もっとも悲劇的なのは、事前の検査では精子の状態が良かったにもかかわらず、採卵日当日は精子の状態が最悪になってしまった場合です。​

当院では、精子選別は独自の選別方法で、良好な精子群に選別を行います。DNAが断裂した受精に結びつかないような精子は3回の遠心分離の過程で選択的に除去します。


選別精子に耐凍能(マイナス200度の凍結をし、解凍した後でも精子が元気に泳いで戻ってくる能力)がある場合には、「精子の貯金」ができます。何度か精液を採取し、都度良好精子を選別し、精密検査も行い、合格した精子だけを凍結保存するというものです。

このようにして準備できた精子をつかえば、顕微授精にも安心して臨めますし、十分な量があらかじめ保管できている場合には体外受精も可能になってきます。精子側に「勝ち目」がある、つまり、妊娠が期待できるからこそ、女性の身体に大きな負担がかかる排卵誘発や、外科的に卵を体内から取り出す採卵を行う意味があるのです。


エスセットでは、ART(体外受精、顕微授精)用に選別した精子群を精密検査し、「精子の実力」を十分に把握することで現時点での顕微授精の成功率を見極めます。精子の質が良くない場合、奥様側の状況を突き合わせ、精子の質改善や選別精子の利用を検討し、勝ち目がある顕微授精に持っていく道筋をお示しします。

  • 体外受精、顕微授精を行う前に、穿刺注入できるレベルの高品質な精子なのかどうかをDNAレベルで検査しましょう。まだ男性不妊の4割を占める「精索静脈瘤や男性ホルモンの低下がないかを調べていない場合にはあわせて検査をお勧めします。
  • 高額な治療である顕微授精をできるだけ少数回で成功させたいご夫婦にお勧めしたいのは、現在の採卵ありきの不妊治療ではなく、まず精子の質を詳しく調べ、精子の状態を整えた上で治療法を検討する新しい治療モデルです
  • 採卵をする奥様の身体的・精神的な負担の大きさに比べれば、採精はそれほど大変ではありません。まずご自身の精子を詳細に調べることで、結果的に妻の負担を最小限にでき、早く安く妊娠に至ることが良くあるのです。


凍結精子保存容器


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先体反応誘起能

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