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顕微授精(ICSI:Intracytoplasmic sperm injection;卵細胞質内精子注入法)は、体外受精がうまくいかない場合や、精子の数が非常に少ない重症の男性不妊症が発覚した場合に検討されます。
治療を受けるにあたって、費用や成功率はもちろんのこと、この治療を受けることで、生まれてくる赤ちゃんにリスクはないかが気になるところです。
今回は、顕微授精で生まれてくる赤ちゃんが障害を持って生まれてくるリスクについてまとめた国内外での研究報告を共有できればと思っております。
最近の報告で、2012年5月にニューイングランドジャーナルという、世界で最も権威のある医学会誌で、「体外受精により先天性異常が高くなる」という報告がなされました。
オーストラリアで、1986~2002年、308,974人の出生児を対象にされた研究です。体外受精後に出生した出生時は6163人で、南オーストラリアの人口160万人のエリアのほぼ全数調査で行われた大規模調査であり、対象人数人数の多さから信頼できる研究報告とされています。(N Engl J Med 2012; 366:1803-1813 DOI: 10.1056/NEJMoa1008095)
先天性異常が見られた赤ちゃんの割合は、体外受精の場合8.3%、自然妊娠の場合5.8%と、体外受精の場合に多く見られる結果が出ました。
不妊治療で生まれた赤ちゃんは、自然妊娠の赤ちゃんに比べて先天性異常は1.43倍であり、母体の背景(母体年齢、出産経験、人種など)を調整すると、1.24倍となっています。
この体外受精の中身を体外受精と顕微授精とで分けると、体外受精が1.07倍、顕微授精が1.57倍となっており、体外受精は、自然妊娠・自然分娩した場合と先天性異常のリスクに有意差があるとはいえないという結果が出ました。
それと比較して、顕微授精での先天性異常のリスクは自然妊娠児に比べ、リスクが増大されることがデータとして示される結果となりました。
日本では、厚生労働科学研究費補助金による“ART出生児に関する大規模調査”が行われています。
「顕微授精・胚盤胞培養(長期体外培養)・胚盤胞凍結保存」の人工操作を加えるほど生まれてくる子供の体重が増えることが報告されています。
顕微授精は、精子の状態から妊娠が非常に難しい場合の福音になりうる非常に優れた選択肢であることは間違いがありません。
実際に顕微授精を受ける際に想定されるリスクを極力へらす方法には、「極力、質の良い精子を選んでもらう」ことがあります。
WHOの基準で、動きのいい精子や形のいい精子などの基準で精子を選ぶことが主流ですが、技術のある精子検査専門のクリニックでより高度な精子の検査をし、現状の精子で顕微授精を行うことに問題が無いのかの情報収集をしたうえで進めることが推奨されます。
「DNA損傷がない、良好な精子」がもし選別できることが確認できるのであれば、それらを顕微授精に使うことで、受精の確率と、正常な妊娠の確率が少しでも高まることが期待されます。
顕微授精、体外受精をする場合、自費診療となるため多大な費用が掛かります。 なるべく妊娠率を上げ、できる限り少ない回数で治療を終わらせるためにも、あらかじめ高精度な精子検査で精子の質を精査し、時には選別した良好な精子の使用も検討することをお勧めします。
エス・セットクリニックでは、『精子の質の低下』を高品質な精子を選別する技術で補うことを目的にした、良好精子選別サービスを行っています。奥様が通うレディースクリニック(産婦人科)と密に連携を取りながら、顕微授精に使用するサポートも行っています。
提携病院は首都圏や主要都市圏で多数ありますので、診察の際に医師にご相談ください。ご夫婦に合いそうな、最寄りの医療機関をご紹介してます。全国にも協力可能な病院が多数ございますので、遠方のご夫婦もご相談ください。